WAVE@RIDER

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「JFA」の功罪と「アギーレ・ジャパン」への期待

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前日本代表の監督であったアルベルト・ザッケローニの就任会見から約4年。今日8月11日、新たに日本代表監督に就任するハビエル・アギーレの就任会見が行われた。

ザッケローニ前監督の就任会見は4年前の2010年8月31日。2010年W杯南アフリカ大会が閉幕してから約1ヶ月半後の事だった。一方、今日行われたアギーレ新監督の就任会見は2014年W杯ブラジル大会が閉幕してから1ヶ月も経っていない。思えば、W杯ブラジル大会で日本代表がグループステージ敗退が決定した直後から、既にザッケローニの後任人事についての報道が目立ち始めていた。それに連れ、JFAにて新監督の選考を一任されていた原技術委員長の口からも「ハビエル・アギーレ」という名前も漏れ聞こえてきたのだ。これについては僕も世間同様、JFAについて嫌悪感を覚えた。

 

JFAと日本サッカー界への温い風潮

W杯ブラジル大会の総括も済んでいない段階で、もう監督選考の話がでJFAから出てきており、しかも「ほぼ決まり」だという。「いつのまにやら…」というわけである。要するに「早く決めないと、残りモノで妥協しなければならない」ということでだろう。前監督ザッケローニが就任までこぎ着けるまでに相当な時間を要したので、同じ轍は踏まぬよう動いた結果なのだろう。そもそも、いくら代表監督経験が無いとはいえ、ザッケローニが残りモノだと言わんばかりのJFAこそ、何様だと思うのだが。

そして日本代表がブラジルから帰国。その場に本田圭佑の姿はなかった。グループステージ敗退の戦犯である選手が、大会前のビッグマウスを恥じるかの如く、日本へは帰国せず。それを許したJFAの姿勢には非常に腹が立った。

間もなく、JFAからW杯ブラジル大会における総括が報じられた。言いたかったのは「選手のコンディションが良くなかった」ということに加え、日本代表のキャンプ地選考ミスだそうだ。キャンプ地選考の際も、監督選考同様に「早く決めないと良い場所が他の国に取られてしまうから」という理由でイトゥという地を選んだらしい。もちろんそれだけの理由ではないが。結果、試合会場とキャンプ地イトゥとの移動距離が長く、それが少なからず選手のコンディションに影響した…そうだ。代表選手は全員「プロフェッショナル」なのに、この言い訳たるや開いた口が塞がらない。しかも悪いことに、マスコミはそれをおかしいとも思わずに報じ、成田には帰国した代表選手たちに「おかえりなさーい!」「おつかれまさでしたー!」という黄色い声援が響いていたではないか。

なんなんでしょうか、このJFAの「早く決めないと」という風潮は。

なんなんでしょうか、この選手を庇うJFAとマスコミの風潮は。

 

 

責任をとらない組織・・・それがJFA

そして、ザッケローニ前監督は当初の予定通りW杯ブラジル大会終了後に代表監督を辞任し、母国イタリアへと帰っていった。いわば「責任をとった」形だ。そして、ザッケローニを選任にしたJFAの原技術委員長は責任をとり辞任するどころか、間もなくJFA専務理事の仕事に専念するために技術委員長職を勇退するそうだ。元々、原氏の役職は専務理事兼技術委員長というもの。当初から専務理事職と兼任していたわけだが、実務は技術委員長としての役割が大きかったであろう。しかし、その責任は一切無視し、今日のアギーレ新監督就任会見にもひな壇に座り、更にJFAのナンバー3の椅子にも座ることになる。JFAという組織はなんと温い組織だろうか。

 

 

「アギーレ・ジャパン」への期待

さて、アギーレ新監督の就任会見だが、ネット配信があるとのことだったので、仕事の合間にリアルタイムで見ることができた。ザッケローニ前監督のイタリア語に慣れ親しんでしまっていたせいか、スペイン語が余計に新鮮に聞こえた。

僕が評価した点は、ザッケローニ前監督の話題には触れなかったこと。記者からの質問にも「コメントは差し控えたい」と毅然と答えていた姿勢は評価できる。アギーレ新監督はキレやすく口が悪い等とマスコミが報じていたが、そんな姿勢は鳴りを潜めていたように見えた。なんだか少し肩透かしを食らったようだ。

 

しかし、やはり「実践指揮」を早く見てみたい。そして「アギーレ・ジャパン」に誰をメンバーとして選ぶのかということ。香川がお気に入りらしく、香川をトップ下に据えた構成にしたいらしいが、やはり最終ミッションは2018年のロシアW杯でのグループリーグ突破であろう。僕もそれを…いや、それだけを切に願う。W杯本大会までのこの先4年間の道程などどうだっていい。とにかくW杯で「勝ち進める」チームを作ってもらいたい。「勝ち進める」なら誰がトップ下だろうが、システムがどうだろうが、戦術がどうだろうが、もうどうだっていい。

日本のサッカーファンはW杯での「勝ち」に飢えてます。飢えたまま4年待ち続けるということをアギーレ新監督には念頭に置いて欲しいものである。